スマホは現代において日常に必要不可欠なアイテムの1つですよね。
ただ、その一方でスマホには大きな弊害がいくつもあります。
代表的なものでスマホ認知症というのがあります。ご存知ですか?
「スマホ認知症」とは、スマホ依存による脳が過労することで、生活に支障が出る状態のことを言います。認知症と同様に正式な病名ではなく、「スマホ認知症」は状態を表す呼称です。
両方の症状は似ていますが、原因や発症年齢が大きく異なり、アルツハイマー型認知症はタンパク質の一種のアミロイドβがたまることで70歳ぐらいから発症することが多いですが、「スマホ認知症」はスマホ依存による脳過労が原因で起こり、30〜50代でも多くの方が発症します。
①遂行・実行機能の低下
物事を段取りに従って、計画通りに作業を進める脳機能が低下してしまいます。
これまで出来ていたことが困難になります。例えば、1週間あれば完成していた書類作成がいつまで経ってもできない。いままでは2時間ほどで手際よく5品ほど完成していた料理を作れない、といった感じです。
②コミュニケーション能力の低下
コミュニケーションをとることが苦手になります。気の利いた会話ができなくなったり相手に伝えたいことをうまく話せなかったりします。
相手に自分の意思が伝わらないだけではなく相手の話が頭にすんなり入ってきません。伝えたいことを上手に相手に話すこともできません。
その結果、相手の真意も理解できなくなります。また、相手に意思が伝わらないことがあります。
③企画力・創造力が低下する
脳の機能が低下するため、ひらめきやアイデアが生まれません。
仕事でも家事でもワンパターンになってしまい、工夫やチャレンジができなくなってしまいます。企画やレポートの作成をするときに、インターネット検索で「コピペ」して済ませるような傾向が生まれてしまいます。
④生活意欲の低下
スマホを操作する以外、何もやる気が起きなくなります。
これは、「スマホ認知症」がスマホ依存を合併していることに関係しています。アルコール依存症の人がお酒を飲むことでしか快楽を得られなくなったり、ゲーム依存症の子供が不規則登校になったりするのと同じ状態です。
⑤体調不良・情緒不安定
心身の状態をコントロールしている前頭葉の機能が低下します。脳の情報処理能力が低下するだけでなく、さまざまな体調不良や情緒不安定を引き起こします。急にキレたり、ささいなことで泣き出したりします。
まとめ
「スマホ認知症」の症状は、「人や物の名前が出てこない」「うっかりミスが増えた」など、日常生活に支障が出るものばかりなんです。
このスマホ必需の時代では、決して軽々しく扱うことはできません。
認知症とは違い、「スマホ認知症」は改善できるます。
「スマホ認知症」の受診者が増えたのは、10年ほど前からです。その多くは働き盛りの30〜50代で、最近ではその傾向が目立つようになっています。
受診者は、このような症状を訴えます。
「仕事でアポがあることを忘れてしまった」
「友達の名前が思い出せない」
「買い物に行ったら何を買いに来たか忘れてしまった」
しかし、これらの世代が認知症になるには年齢的にまだ早いです。
30〜50代で認知症を発生することは滅多になく。
10年間というと社会のデジタル化が加速した時期です。その急速なデジタル化によって、膨大な情報量をいつでも手軽に入手できるスマホ生活が一般的になり、現代人の脳を疲労させています。
その結果、脳過労の状態になる方が増え、若いのに心配になるくらい「もの忘れ」を頻発する人が多くなっているのです
「スマホ認知症」を治すには、ご自分の脳過労を自覚して、脳をメンテナンスすることが大切です。具体的には、「ぼんやりタイム」を取り入れて、リズム運動を行うことで認知機能が回復して、ど忘れやうっかりミスなどの症状が改善されます。スマホと正しく付き合いながら、健康的な生活を手に入れましょう。